サイト統合の目標に向けて組織で取り組むイメージ

 

企業が長期に渡ってWebサイトを運営していると、部門やグループ会社ごとにWebサイトを構築することがあります。それぞれ目的を持ったサイトでも、全体管理の観点からは、情報が重複して更新作業に不必要な工数がかかったり、サーバーインフラへの重複投資が起こるなどの課題も発生します。そのような場合、検討されるのがWebサイトの統合です。統合が成功すれば、コンテンツやシステムを共有でき、企業としてのブランドイメージも統一しやすくなりますが、Webサイトの目的によっては統合すべきではないケースもあります。そこで本記事では、Webサイトを統合するメリットとデメリットを確認し、統合する場合におすすめのサービスについて解説します。

この記事のポイント

  • Webサイトを統合するか分割するかは、自社サイトの目的や役割によって判断する
  • Webサイトの統合は、管理工数の軽減や重複投資の防止になり、Webガバナンスが効きやすくなる
  • ターゲットが明らかに異なるWebサイトは、分けたまま運用したほうが良い
  • 「ShareWith群」なら、統合・分割それぞれの運用方法をそのままに移行できる

統合の対象となるWebサイト構成要素

まず、Webサイトには主に次のような構成要素があり、統合を検討する場合はいずれか、もしくは全てを統合すべきか検討することになります。

 

  • ドメイン
  • サーバーインフラ
  • デザイン(ブランド)
  • コンテンツ
  • 外部クラウドサービス
     

Webサイト統合は、デザインやコンテンツなどユーザーに見える部分の統合だけでなく、サーバーインフラや外部クラウドサービスなど、見えない部分の統合もあります。
どこまでの要素を統合するか、分割したままにするかは、それぞれのサイトの目的や運用のしやすさ、社内外の運営体制、Webサイトの管理コストなどをもとに判断していくことになります。

Webサイトを統合するメリット

では、Webサイトを統合することで、具体的にはどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、主な3つのメリットについて確認しておきましょう。

企業イメージを統一してブランディングできる

Webサイト統合の最も大きな動機の一つとして、企業イメージの統一があげられます。新規でWebサイトを構築する際のルール(Webガバナンス)が未整備なままサイトが増えていけば、ひと昔前に比べ、Webサイトを構築することが容易になった今、結果的にWebサイトの“乱立”という状況になってしまいます。


Webサイトを統合し、サイトのカラーやレイアウト、アクセシビリティなどのデザインルールを統一できれば、企業イメージをより強く印象付けたり、共通のユーザー体験(UX)の提供にも繋がり、企業のブランディング向上につながると言えるでしょう。


加えて、統合されたWebサイトは、分割して運営するよりもWebガバナンスが効きやすくなります。Webガバナンスを軸にWebサイトを構築・運営できれば、持続的な企業イメージの発信が可能になります。


Webガバナンスについては、「Webガバナンスとは?実現するメリットと成功させるためのポイントを解説!」にて詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
 

Webサイトの制作や管理の手間を削減できる

Webサイトが統合されれば、各サイトに存在していた重複コンテンツがなくなり、更新指示や作業が圧縮できます。


新規でコンテンツを制作する場合でも、デザイン様式が共通化されることで、制作負担やコスト軽減が期待できます。また、運用面では、統一されたフローや管理画面でメンテナンスできるため、管理・更新業務の属人性が排除でき、生産性向上にも繋がるでしょう。


人的リソースに余裕が生まれれば、新しいツールを試したりコンテンツを導入したりといった副次的な効果も期待でき、自社サイトのブラッシュアップもできるようになります。

サーバーインフラなどの重複投資をおさえられる

上述した“乱立”したWebサイトは、構築を行った制作会社もバラバラで、特に取り決めが無ければ、サーバーなどのインフラ契約、ドメインの取得などもサイトごとに行われることになり、全体として見れば重複投資となります。


複数のWebサイトが1つにできるとなれば、サーバーインフラやドメインも自ずと統一することになり、こうした重複投資もおさえられます。

 

 

Webサイトの統合は、人的・インフラ両面においてコストを削減できる大きなチャンスでもあります。
 

Webサイトを統合するデメリット

このように、Webサイトの統合は多くのメリットがあります。では、統合した際に考えられるデメリットについてみていきましょう。

アクセシビリティやプロモーションに影響する可能性がある

同じ企業でも、サービス特性やターゲットユーザーが全く異なるWebサイトを取り扱っていることもあります。このような場合には、Webサイトを統合することがデメリットになる可能性があります。


例えば、様々な物品を検索・比較して販売するようなECサイトと、特定の商材の特長を紹介するブランドサイトを別々に運営している場合、この2つのサイトは、主に下記の点で全く異なるものになるはずです。
 

  • ターゲット
  • サイトの用途・目的
  • ブランド表現
     

一方のサイトの役目が終わっている、ということが無い限りは、まず統合が検討されることはないでしょう。

 

仮に統合しようとした場合、「ターゲットに対し適切に情報が届けられない」、「ユーザビリティが低くなる」、「訴求軸がぶれてブランドとしての魅力が伝わらない」といったデメリットが容易に考えられます。


極端な例を挙げましたが、統合を検討しているサイトで、上記のような異なる点1つでもある場合は、統合を慎重に検討した方が良いでしょう。

インフラ障害の影響範囲が大きくなる

統合する場合は、サーバーやネットワークインフラも共有することになります。仮に、インフラに障害が出た場合、全Webサイトに影響する可能性があるということです。したがって、統合後に採用するインフラは、分割前のものよりも、より安定的に稼働できるものでなくてはいけません。たとえば、サーバーやネットワークの多重化、災害時や有事に備えたBCP対策など、障害発生時の影響範囲が広がることを踏まえ、備えは万全にしておく必要があります。

運営に制約が発生し、パフォーマンスが発揮できなくなる可能性がある


Webサイトの統合はしたいが、社内調整が困難で、統合プロジェクトが足踏み・・・ということも珍しくありません。


分割されたWebサイトにおいて、各部門や部署、担当者それぞれが、制約を受けることなく管理していれば、自ずと各Webサイトの仕様も独自のデザインやシステムを採用することになります。制作を依頼しているパートナー企業がサイトごとに異なるケースもあり、各Webサイトの目的やゴールに基づいて最適化されているはずです。


このような場合は、無理なWebサイトを統合しても運用がしづらくなるばかりでなく、十分なパフォーマンスが発揮できなくなる可能性もあります。


統合にあたっては、各Webサイトの特性や運営体制を維持、もしくは統合による仕様変更が無理のない範囲であるかどうかなど、慎重な見極めが必要になると言えます。

 

 

このように、Webサイトの運営状況や、統合に伴うリスクを踏まえると、一口に統合といっても簡単なことではなく、統合の必要性やメリットは知っていても、実現できず分割したままになっている企業もあるようです。


このような課題にフィットするサービスが、「ShareWith群」です。
 

ShareWith群でWebサイト統合をスムーズに!

ShareWith群とは、多数のサイトを運営している企業が抱える「統合したくてもできない」ジレンマを解消するソリューションサービスです。クラウドCMS「ShareWith」をプラットフォームとし、インフラやCMSは統合しながら、Webサイトに応じて統合、もしくは分割して独自性を保ったまま移行・統合ができます。


「ShareWith群」では、サイトの運営形態に応じて管理方式を選択できる「群マネジメント」により、WebサイトをクラウドのShareWith環境に移行させ、効果的にグループのWebガバナンスを高めることが可能です。AWSを基盤としたサーバーインフラに、金融機関からも選ばれるセキュリティも完備しており、複数のWebサイトを預ける環境としても安心できます。


「ShareWith群」については、こちらにて詳しく解説していますのであわせてご覧ください。

まとめ

企業が長期に渡って構築した複数のWebサイトは、異なる部門やグループ会社が所管し、運営していることも多く、統合することは容易ではありません。そのため、統合を行うにあたっては、そのメリットはもちろんデメリットについてもしっかりと把握し、どのような方法を採用するか慎重に見極める必要があります。

 

本記事で紹介した「ShareWith群」は、複数のWebサイトをスムーズに統合し、管理業務の効率化やサーバーインフラなどの管理およびハイレベルなセキュリティを提供する「Webサイト群 統合クラウドプラットフォーム」です。

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